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太陽光発電・内窓の重さに注意!

中西です。

 

先月は日本FP(ファイナンシャルプランナーズ)協会

静岡支部のミニセミナーで講師と相談員を担当させていただきました。

 

お金のこと、土地のこと、家のこと、

全てを細かく90分でしゃべりきるのはとても難しく、

基本的で大切な項目を中心に会話しました。

 

本当は建物の断熱で半日、構造で半日、シロアリで90分しゃべりたい!くらいです

詳しく話せない細かな内容はブログや今後弊社のセミナーでも会話していきたいと思います。

 

 

 

 

 

さて、本題に入ります。

 

建築の構造ってなぜこんなに分かりにくいのか?といつも思ってしまいますが、

何とか分かりやすく説明出来ればと思います。

今回は建物の重さについて会話します。

 

耐震の基準は、昭和56年に定められた「新耐震基準」がありますが、

その当時から、重たい屋根の家と、軽い屋根の家では、

地震に耐える壁(耐力壁)の必要量が異なります。

※もちろん、重たい屋根の方が沢山耐力壁が必要です。

 

「建物の重さ×地震の力」で必要な強さがきまる

重たい建物ほど、特に建物上部(屋根)が重いほど地震が来たときにゆれやすくなります

 

実際にwallstat(ウォールスタット)で検証してみました。

※動画ですが、今回は静止画ですいません。

 

↓この建物は、壁や柱をバランスよく配置したモデルで、

住宅性能表示制度における耐震等級3の必要壁量(軽い屋根)

の1.5倍の耐力壁が入っている家です(そこそこ強いと思って下さい)。

20230131a

軽い屋根の重量で、阪神・淡路大震災の地震で揺らしましたが、構造のみで倒壊しませんでした。

 

つづいては、↓同じ状況で建物の重さだけを重い屋根に変更したシミュレーションです。

20230131c

 ↓↓↓

20230131b

 

重い屋根に設定すると簡単に倒壊してしまいました。

今回は総重量で7トンくらい重くしたケースです。

 

当然、重い屋根ですので、倒壊しないためには

重い屋根として耐力壁をもっと多く入れないといけません。

 

 

 

昨年の10月より、長期優良住宅の認定取得の際に、太陽光発電を搭載する場合は、

軽い屋根の家でも、重い屋根とみなして等級3を取得することとなりました。

※許容応力度計算など詳細な計算をする場合を除く

 

細かくいうと軽い屋根の中でもスレートとガルバリウム鋼板では重さがかなり異なるので

一律はどうかと思いますが、枠組みで統一するしかないのと、より安全側になるので良いことだと思います。

 

これから新築される方は、後々太陽光発電や太陽熱温水器などを絶対載せない!

という方以外は、屋根が重くなった場合の計算で新築されることをおすすめします。

 

 

 

そして、問題はすでに建っている建物です。

先日ブログで紹介した、先進的窓リノベの補助金で内窓を設置するケースや

光熱費が高くなることで太陽光発電を設置する場合は、

建物の重量がかなり増えることになります。

 

建築基準法や性能表示制度(耐震等級)の基準ギリギリで建築されている住宅は

そのギリギリの性能を発揮できなくなる可能性がありますので、

よく検討されたうえで設置されることをおすすめします。

 

検討する場合は、お近くの信頼できる建築士に相談して下さい。

 

 

 

 

 

 

 

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